腸活でダイエット!効果的なやり方や食べ物・レシピ、期間などを紹介

腸内細菌のバランスを整えてダイエット!腸活で痩せる理由や摂るべき食べ物、効果的な期間などを紹介

腸内環境を整える腸活にはダイエット効果が期待できます。腸内細菌のバランス改善により、脂質の蓄積を抑制したり、便秘を解消したりすることが可能であるからです。

そこで今回は腸活ダイエットについて、痩せる理由や効果的な方法、おすすめの食べ物などを紹介します。ダイエットに関心のある方、とくに便秘をはじめ腸に不調を感じている方はぜひ試してみてください。

腸活ダイエットで痩せる理由

腸活にダイエット効果が期待できる理由としては、以下の事柄が挙げられます。

痩せる腸内細菌のバランスを作れるから

私たちが痩せるか太るかには、腸内細菌のバランスが大きく関係しています。腸内にダイエットにとっての善玉菌が多いと痩せやすく、悪玉菌が多いと太りやすくなるイメージです。

そのため、腸活でダイエットに良い腸内細菌を増やすと痩せる可能性が高いと考えられます。ちなみに最新の研究では、「ブラウティア菌(とくにBlautia wexlerae種)」という善玉菌が多いと痩せるといわれています。

腸内細菌の整腸作用が便秘を改善するから

腸活で腸内環境を整えると便秘の解消が期待できます。事実、乳酸菌やビフィズス菌などのプロバイオティクス(善玉菌)は、便秘解消に効果があると明らかになっています。

腸活による便秘の解消は、皮下脂肪の排出や胃腸の活性、基礎代謝の向上などを通じてダイエットに効果的です。便秘による腹痛や腹部の不快感、肌荒れなどが解消されることも嬉しいポイントといえます。

脂肪を減らす短鎖脂肪酸が作られるから

腸活によって乳酸菌やビフィズス菌などの良い腸内細菌が増えると、大腸で短鎖脂肪酸の産生が活発になります。

短鎖脂肪酸には脂肪の蓄積を抑制したり、満腹中枢を刺激して食欲を抑えたりする働きがあり、ダイエットに効果的な物質です。そのほか、短鎖脂肪酸は腸のバリア機能や脳・自律神経にも作用するため、総合的な健康への好影響が期待できます。

腸活ダイエットのメリット

腸活ダイエットを実践すると、以下のようなメリットが得られます。

健康的に“食べて痩せる”を実践できる

腸活ダイエットの基本的なやり方は、ヨーグルトや納豆、漬物などの発酵食品を食べることです。体に良い腸内細菌を食べて腸内に定着させることで、脂肪や体重の減少といったダイエット効果を期待できます。

“食べずに痩せる”のが一般的なダイエットなので、“食べて痩せられる”ことは腸活ダイエットの大きなメリットです。ダイエット中もしっかり食べられるので、減量期間のストレスやイライラを抑制できます。

また腸内環境を整えることは免疫力の向上にもつながるため、腸活ダイエットで体調を崩す心配は少ないといえます。むしろ風邪や体調不良の予防になり、健康的に痩せることが可能です。

むくみや肌荒れが解消される可能性も

腸活によって腸内環境を整えると、便と共に水分を排出する働きが正常化するため、むくみの解消にもつながる可能性があります。顔や脚などのむくみのほか、腸自身のむくみ・血流が改善されることで、重だるさや不快感を軽減する効果も期待できます。

また腸活による便秘の改善は、便秘に伴う乾燥や肌荒れの解消にも効果的です。プロバイオティクス(善玉菌)の摂取により、慢性便秘症者の肌の水分量、毛穴、色ムラなどが改善したというデータがあります。

メンタルの安定や睡眠の質向上にも

腸活による腸内環境の改善は、心理的ストレスの緩和や不安の軽減、気分の落ち着きなどにもつながります。事実、乳酸菌をはじめとするプロバイオティクスには、ストレス軽減や自律神経の機能改善などの効果が実証されているものもあります。

また腸内細菌のバランスや多様性は、セロトニン・メラトニンなど睡眠ホルモンの分泌にも重要です。そのため、腸活ダイエットで良い腸内細菌の数や種類が増えると、睡眠の質向上の効果が得られると考えられます。

このように、単に痩せるだけなく、総合的に健康・美容の効果を期待できることが、腸活ダイエットの魅力です。

腸活ダイエットの効果的なやり方

腸活ダイエットは、以下の方法によって実践するのがおすすめです。どれか一つでもよいので試してみましょう。

プロバイオティクスを摂取する

乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌は、腸内に定着もしくは腸を通過することで、腸内細菌のバランスを整える微生物です。具体的には腸のぜん動運動を活性化したり、悪玉菌の増殖と腸内の腐敗を防いだりします。それらは人体に良い影響を与える生きた細菌として「プロバイオティクス」とも呼ばれます。

プロバイオティクスを含む食べ物は、主にヨーグルトやチーズ、漬物、キムチ、納豆といった発酵食品です。そのほか、乳酸菌飲料やサプリメント、整腸剤などからもプロバイオティクスは摂取できます。そうした食べ物等からプロバイオティクスを食べて腸内環境を整えることが、腸活ダイエットの代表的なやり方です。

プレバイオティクスも摂取する

食物繊維やオリゴ糖は、腸内で乳酸菌・ビフィズス菌などのエサとなるため、腸活ダイエットに有益です。それらはプロバイオティクスに先立って腸活に機能することから「プレバイオティクス」と呼ばれます。

プレバイオティクスの食べ物ですが、食物繊維だと野菜や果物、海藻類、オリゴ糖だと玉ねぎ、ごぼう、大豆などです。プレバイオティクスを食べると短鎖脂肪酸の産生も高まり、より効果的に脂肪や体重の減少につながります。ちなみにプロバイオティクスとプレバイオティクスを合わせて摂取することを「シンバイオティクス」といいます。

腸活にマイナスな食べ物を避ける

腸活ダイエットで避けるべき食べ物は、砂糖や添加物を多く含む食品です。加えて、果糖ブドウ糖液糖や人工甘味料を含む食べ物、アルコールなども摂取しないほうがよいでしょう。

そうした食品成分は、腸や腸内細菌の働きを不活性にしたり、消化酵素を浪費したりして腸活に悪影響を与える可能性があります。

グルテン・カゼインフリーを実践する

小麦や大麦などに含まれるグルテンは、腸内細菌のバランスに影響を与え、下痢や腹部膨満などの腸トラブルを引き起こすことがあります。自己免疫性やアレルギー性の疾患の原因にもなるため、グルテンは腸活にとって良くない成分といえます。

またグルテンには中毒性・依存性があったり、グルテン食品は血糖値を上げやすかったりと、何かとダイエットには不向きです。よって、腸活ダイエットでは、グルテンフリー食品を選択するのが無難だといえます。

加えて、牛乳に含まれるカゼインは、消化が難しく、腸の炎症を招く場合があるとされています。そのため、とくに乳製品が体質に合わないと感じている人は、カゼインフリーもあわせて実践するのがおすすめです。

睡眠や休息で自律神経を整える

腸の働きをつかさどる自律神経の調子を整えることも、腸活にとって重要です。十分な睡眠と休息でリラックスし、腸のぜん動運動を活発にする副交感神経を優位にしましょう。

休息の一環としてウォーキングやストレッチなど軽めの運動をすれば、カロリーを消費できて一石二鳥です。また運動には腸を刺激して働きを良くする効果もあるといわれています。

腸活ダイエットの効果はいつから出るか

腸活ダイエットの効果は、早ければ2週間で出始めるといわれています。ただし、腸内細菌のバランス改善には8週間ほどかかるのが一般的なので、2ヶ月は継続してから効果を判断するのがおすすめです。

また腸活がうまくいった場合は、期間を定めず、腸に良い食習慣や生活習慣をずっと続けましょう。食べ物などを元に戻してしまうと、腸内環境もまた劣化し、太りやすくなってしまいます。痩せた状態をキープするには、腸活で作った太りにくい腸内細菌叢を維持することが大切です。

腸活ダイエットの注意点

腸に良い食べ物といえど、食べすぎるとダイエット効果は得にくいのでご注意ください。例えば、1日に納豆を何パックも食べるなどすると、摂取カロリーが多くなり、栄養素も偏ってしまいます。

また腸活に用いられる食べ物には、乳や大豆などのアレルゲンを含むものもあります。腸活ダイエットでこれまで食べてこなかった食べ物を摂る場合は、アレルギーにも気をつけましょう。

さらに腸活の取り組みは断続的ではなく毎日継続して実践するのがベターです。ヨーグルトを食べるなら、数日おきではなく、毎日欠かさず食べるようにしましょう。

腸活ダイエットにおすすめの食べ物

腸活ダイエットにおすすめの食べ物は、プロバイオティクスとプレバイオティクス(水溶性食物繊維・オリゴ糖)です。具体的には以下の食品を摂取するのがよいでしょう。

ヨーグルト、チーズ、納豆、漬物などの発酵食品

ヨーグルトやチーズ、漬物などの発酵食品には、乳酸菌・ビフィズス菌などのプロバイオティクス(善玉菌)が多く含まれます

プロバイオティクスには腸内を酸性に傾け、悪玉菌の増殖を防ぐ作用があり、腸活に効果的です。腸内のプロバイオティクスの数や種類を増やすことで、腸内フローラのバランスも改善されます。

なお、プロバイオティクスの摂取には、サプリメントや整腸剤(ビオフェルミン、ビオスリーなど)を用いてもOKです。その際は商品ごとの用法・用量を守ってご利用ください。

プロバイオティクスを摂取できる食べ物
ヨーグルト、ナチュラルチーズ、乳酸菌飲料、納豆、漬物、キムチ、味噌、サプリメント、整腸剤など

海藻、なめこ、おくら、山芋などのネバネバ食材

海藻類やきのこ類、おくら、山芋、モロヘイヤなどのネバネバ食材は、善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維を豊富に含みます。ネバネバ食材の水溶性食物繊維を摂ることで、短鎖脂肪酸の産生も活発になり、脂肪や体重のより効果的な減少が期待できます。

水溶性食物繊維は、便にうるおいを与えて排便を促す、血糖値の上昇やコレステロールの吸収をおだやかにするのにも効果的です。そのため、ネバネバ食材を食べると、腸活およびダイエットに総合的に良い影響があると考えられます。

水溶性食物繊維を含むネバネバ食材(プレバイオティクスの一種)
海藻類、なめこ、おくら、山芋、モロヘイヤなど
そのほか、みかん、プルーン、アボカド、大麦、オートミールなども水溶性食物繊維を豊富に含む

玉ねぎ、ごぼう、バナナなどのオリゴ糖を含む食品

ごぼうや玉ねぎ、バナナなどに含まれるオリゴ糖も、プロバイオティクスのエサになるプレバイオティクス食品です。食べることで乳酸菌やビフィズス菌が増えるため、腸内細菌のバランスが改善し、整腸作用につながります。

またオリゴ糖は胃や小腸で消化されずに大腸まで届くため、低カロリーかつ血糖値を上げにくい食品成分です。そのため、オリゴ糖を砂糖代わりの甘味料として使うことも、ダイエットの観点ではおすすめ。興味のある方は、オリゴ糖のシロップや粉末を試してみましょう。

オリゴ糖を含む食べ物(プレバイオティクスの一種)
ごぼう、玉ねぎ、ねぎ、にんにく、バナナ、大豆・きなこ、はちみつ、オリゴ糖のシロップ・粉末など

腸活ダイエットにおすすめのレシピ

腸活ダイエットをする際は、以下のレシピをぜひお試しください。プロバイオティクスとプレバイオティクス(水溶性食物繊維・オリゴ糖)を同時に摂れるシンバイオティクスのレシピです。

腸活レシピ1. シンバオイティクスのバナナスムージー

食材(一人前)
・バナナ 1/2本
・キウイ 1/2個
・飲むヨーグルト(無糖) 150g
・きなこ 大さじ1
・オリゴ糖シロップ 適量

作り方
バナナ、キウイを適当な大きさに切り、ヨーグルト、きなこ、オリゴ糖とともにミキサーにかけて完成(粘度が高いときは水や牛乳などで調整してください)

栄養・カロリー(概算)
・カロリー 215kcal
・たんぱく質 8g
・脂質 7g
・炭水化物 30g

プロバイオティクスのヨーグルトに、プレバイオティクスのバナナ、キウイ、きなこを混ぜたスムージー。甘味料にオリゴ糖を使うことで十分な甘みがありながら低カロリーに仕上がります。

たんぱく質を比較的多く摂れるのもポイント。そのほか、ビタミンC(40g強)や大豆イソフラボンも含まれています。いまいち食欲がないときの朝食にもおすすめです。

腸活レシピ2. 納豆・山芋・めかぶのネバネバ腸活丼

食材(一人前)
・納豆 1パック
・山芋 30g
・めかぶ 1パック(もしくは適量)
・玄米 130g
・付属のタレ(もしくは醤油、めんつゆなど) 適量

作り方
1. 山芋を短冊切りにする、もしくはすりおろす
2. 納豆、山芋、めかぶを混ぜて、納豆のタレなどで味をつける
3. 丼に玄米を盛り付け、作ったネバネバを乗せて完成

栄養・カロリー(概算)
・カロリー 369kcal
・たんぱく質 14g
・脂質 7g
・炭水化物 62g

プロバイオティクスである納豆菌を効率よく増やすことを考えたネバネバ食材の腸活丼です。水溶性食物繊維が豊富なので、便秘を改善したい方にも向いています。

ベースとなる玄米には、糖質の代謝を助けるビタミンB1や多種類の酵素を活性化させるマグネシウムが多く含まれます。麺が好きな方には、玄米をうどんやそば、パスタ、春雨などに変えるのもおすすめです。

まとめ:腸活を続けてダイエット効果を得よう!

腸活による減量は、発酵食品や野菜・果物などを食べて痩せる健康的なダイエットです。体脂肪やBMIの低下に加え、便秘やむくみ、肌荒れの解消、メンタルの安定といった効果が得られる可能性もあります。

腸活ダイエットで食べるべきなのはプロバイオティクスとプロバイオティクス。具体的にはヨーグルトなどの発酵食品、水溶性食物繊維が多いネバネバ食品、玉ねぎ・ごぼうといったオリゴ糖の多い食品です。それらを2〜8週間を目安に摂取し、ダイエット効果が得られるか試してみてください。